恋バナカフェの放課後

【莉奈】

ついに学年種目である借人競走が始まった。正直な所借人競走が学年種目なのは少し不思議だったけど、こうやって見ていると全員が参加しているのが見ていて面白い。

バイリンガルの人や、27cm以上の靴を履いている人などお題のバリエーションも豊富でとても面白そうだ。
そう思いながら見ていると私の出番になった。

「よーい!ドン!!!」
急いで走ってお題の紙を取りに行く。面白そうだからなんでも良いけどお題は堂々と発表されるから好きな人みたいなお題だとちょっと難しいかな。私、好きな人いないから。

そう思いながら紙を取ってみた。書いてあったお題は「1番仲のいい異性」。
私はとてもラッキーだと思った。
「1番仲のいい異性」なんて1人しかいない。私はまっすぐ同じクラスの男子のところまで行って

「海斗!来て!」
私はすぐに海斗の手を握って、走った
「え?!莉奈!?」
海斗が尋常じゃないほど驚いていたけどそんなことはどうでもよかった。

審判に見せて私はすぐにOKをもらった。

「ねぇ、莉奈」
借人競走が終わり休憩時間になってすぐ海斗に呼び止められた。

「どうしたの?」

「借人競走のお題ってなんだったの?」

「あぁ。1番仲のいい異性の友達だよ。」

「ふーん。莉奈はおれのこと友達だと思ってんだ?」

「え?うん。私は友達だと思ってるよ。」
え、海斗は私のこと友達だと思ってないの?

海斗は何も言わないまま私の前を歩く。
どうしちゃったんだろう。海斗。私なにかしちゃったかな、、、。

そう考えていたら海斗は急に立ち止まった。

「どうしたの?」

「ねぇ、莉奈。本当に俺の事ただの幼なじみで友達だと思ってる?そしてそれは俺も同じ気持ちだと思ってる?」
海斗は急に振り返って私にそう聞いた。

「うん。私は海斗のことを幼なじみで友達だと思ってる。海斗もそうじゃーー」
「俺は莉奈のことそう思ってないよ。」

海斗は意地悪そうな顔でそう言った。

「本当に?」

「うん。本当だよ。」
海斗は真面目な顔でそう言ってまた歩いてしまった。

海斗、私のこと友達だと思ってくれてなかったんだ。幼なじみで友達なんて全く思ってなかったんだ。なんか悲しいな。

耳を真っ赤にして歩く海斗に気づかず、私俯いていた。