恋バナカフェの放課後

カランコロン

「いらっしゃいませー」
ドアを開けると、見慣れた店内と店員である瑠奈さんの声が迎えてくれた。

「あれ?4人揃って来るなんて珍しいね。」
いつもはそれぞれでカフェに来ることが多いけど今日はたまたまみんなでカフェに来ることになったのだ。

「聞いてください!瑠奈さん!今度の土曜日に体育祭があるんです!!」
瑠奈さんはそれを言っただけで察しがついたようで

「へー。期待するの?」
と言った。

体育祭に限らず学校生活にはイベントマジックというものがある。イベントのノリに乗じて告白をする人もいる。謎の勇気が与えられるからだ。

「いや、期待はしないですけど楽しみだなーって!」
美奈が少し照れながら言った。

「でも、イベントマジックに関わらずとも体育祭だと好きな人と近くなれるチャンスだもんね。」

「そうなんですよー!でも普通にかっこい姿を見れるってだけで大満足ですけど。」
佳奈が笑顔で言った。

「思ったんだけど。」

「みんな浮き足立ってない?」
莉奈が不思議そうに聞いた

私たちはビクッとした。

そりゃそうだ。借人競走がある。
私たち高校2年生は強制参加の種目だから好きな人と関わる確率がグンと上がる。
そんなの浮き足立つに決まっている。

「足が早い子だとリレーもあるしね!」
佳奈がそう言った。
恋バナカフェのメンバーと好きな人の中だと、
私の好きな人である翔真くん。
美奈。美奈が気になっている千代田くん、
莉奈。そして莉奈のことを好きな渋谷くんがリレーに出る。
好きな人のかっこいい姿を見れるという最高な競技だ。

「ほんとに楽しそうだね。優勝できるように頑張って。」

「はーい!」

「絶対佳奈たちは負けないからね!」

「こっちだって負けないよ!!」
私と莉奈、私の好きな人である翔真くん、莉奈のことを好きな渋谷くんはD組。

対して、佳奈と美奈、佳奈の好きな人である江戸川くん、美奈の気になる人である千代田くんはC組。

クラスが違うことで体育祭では敵なのだ。

「それじゃー!さよーならー!」

「はーい。気をつけてねー。」

「次来た時は体育祭の結果話しますねー!!」

カランコロン

「絶対体育祭で何か起こるだろうなー。」

瑠奈さんの予想通り、体育祭で私たちの恋は少しだけ前に進んだ気がした。