オルゴールが鳴る夜、何度でもきみの元へ

「……お祭り、どうする?」
私は小さくたずねた。

きっと翼は、精神的にかなり疲れているはずだ。

今日はもう休んだ方がいいのかもしれない。

けれど翼から返事はなくて、彼はスマホを見つめて、何かを打ち込んでいた。

そして、私のスマホが震える。

〈ごめん、今からいく!先回ってて!汐莉も一緒〉

その通知を見て顔を上げると、翼はもう立ち上がっていた。

「行こう。何回も、約束守れなくてごめん」

そう言って、座り込んだままの私に手を差し出す。

いつもよりも少し恥ずかしそうな、優しい笑顔に涙が溢れ出た。

——ちゃんと届いてた。

胸がきゅっと熱くなる。

「……うん」
目元を拭って、私は翼の手を取った。

「ずっと、行きたかった」