甘い夢はもう見ない〜お見合い結婚から始まる両片想いの恋〜

「わっ、本当に2つ分! しかも大きい」

50年代のアメリカを再現したレトロな雰囲気のカフェで、桜子はオーダーしたシェイクに目を丸くする。

グラスいっぱいのシェイクと一緒に、2杯目のシェイクが注がれたステンレスボトルも運ばれてきた。

「これで料金は1杯分なの? すごいですね、アメリカって。グラスもビッグだけど懐もビッグ」
「ははは! うまいこと言うな、桜子。ほら、溶けないうちにどうぞ」
「はい、いただきます」

ストローでバニラシェイクをひと口飲むと、桜子は満面の笑みを浮かべた。

「美味しい!」
「それは良かった。バーガーとサラダも」

大きなバーガーを切り分けてから、二人で味わう。

「チーズが濃厚ですね。トマトとピクルスもすごく新鮮で美味しいです。カリフォルニアの太陽浴びて育ちましたって感じで」
「ははっ、ビッグにな」

自分はこんなにも笑う性格だったのか?
いや、それも桜子のおかげだ。

「左京さん、約束のカフェに連れて来てくださって、ありがとうございます」
「こちらこそ。いつもありがとう、桜子」

左京は心からそう伝えた。