「20分ほどで着きますからね」
ハンドルを握りながら、戸部がバックミラー越しに桜子に笑いかける。
「はい、ありがとうございます」
「それにしても常務の奥様をお乗せしてるなんて、不思議だなぁ。常務以外の方を乗せたのは初めてです。なんだか感慨深くて」
「そうなのですね」
桜子は、自分が座っているシートに目をやる。
(ここにいつも左京さんが座ってるのよね。やだ、なんだかドキドキしてきちゃう)
革張りのシートにそっと触れると、左京の温もりが伝わってくる気がして、頬が赤くなった。
「奥様? どうかされましたか?」
「あ、いえ。大丈夫です」
「ひょっとして緊張されてますか?」
「えっと、はい、少し」
「そうなんですね、可愛らしいなぁ。奥様、パーティーでは常務から離れないようにしてくださいね」
「あ、はい。それが作法なのですね」
「ん? ああ、そうかもですね」
戸部は終始にこにこと楽しそうにハンドルを切り、20分後にガラス張りの2階建ての建物に到着した。
「奥様、着きましたよ」
戸部は運転席から降りると、後部ドアを開けて桜子に手を差し伸べる。
「ありがとうございます」
降り立った桜子は、オシャレな外観の建物を見上げて圧倒された。
「すごく高級そうなお店ですね」
「一般の人は入れない、会員制のブティックなんです」
ええ!?と桜子が驚いていると、入り口のドアが開いて、黒いスーツのきれいな女性スタッフがにこやかに出迎える。
「いらっしゃいませ、橘様。お待ちしておりました」
「あ、はい。初めまして。どうぞよろしくお願いいたします」
「こちらこそ。さあ、どうぞ中へ」
「はい、失礼します」
促されて中へ入ろうとすると、後ろから戸部が声をかけてきた。
「奥様、私は一度社に戻ってから、常務をお連れしてまいりますので」
「かしこまりました。戸部さん、ありがとうございました」
「いいえ。ではのちほど」
戸部と別れると、桜子はスタッフに案内されてブティックに足を踏み入れた。
ハンドルを握りながら、戸部がバックミラー越しに桜子に笑いかける。
「はい、ありがとうございます」
「それにしても常務の奥様をお乗せしてるなんて、不思議だなぁ。常務以外の方を乗せたのは初めてです。なんだか感慨深くて」
「そうなのですね」
桜子は、自分が座っているシートに目をやる。
(ここにいつも左京さんが座ってるのよね。やだ、なんだかドキドキしてきちゃう)
革張りのシートにそっと触れると、左京の温もりが伝わってくる気がして、頬が赤くなった。
「奥様? どうかされましたか?」
「あ、いえ。大丈夫です」
「ひょっとして緊張されてますか?」
「えっと、はい、少し」
「そうなんですね、可愛らしいなぁ。奥様、パーティーでは常務から離れないようにしてくださいね」
「あ、はい。それが作法なのですね」
「ん? ああ、そうかもですね」
戸部は終始にこにこと楽しそうにハンドルを切り、20分後にガラス張りの2階建ての建物に到着した。
「奥様、着きましたよ」
戸部は運転席から降りると、後部ドアを開けて桜子に手を差し伸べる。
「ありがとうございます」
降り立った桜子は、オシャレな外観の建物を見上げて圧倒された。
「すごく高級そうなお店ですね」
「一般の人は入れない、会員制のブティックなんです」
ええ!?と桜子が驚いていると、入り口のドアが開いて、黒いスーツのきれいな女性スタッフがにこやかに出迎える。
「いらっしゃいませ、橘様。お待ちしておりました」
「あ、はい。初めまして。どうぞよろしくお願いいたします」
「こちらこそ。さあ、どうぞ中へ」
「はい、失礼します」
促されて中へ入ろうとすると、後ろから戸部が声をかけてきた。
「奥様、私は一度社に戻ってから、常務をお連れしてまいりますので」
「かしこまりました。戸部さん、ありがとうございました」
「いいえ。ではのちほど」
戸部と別れると、桜子はスタッフに案内されてブティックに足を踏み入れた。



