─見覚えのある、後ろ姿だと思った。 背丈、後ろ髪、ふと見える横顔。 隣を歩く女性と顔を合わせて笑う貴方は、 私の知らない、大人の貴方。 「良かった。幸せになったんだね」 昔とは違う、スーツ姿の後ろ姿。 私が知る貴方の最後も、スーツだった。 「格好良くなったなぁ」 長い髪を耳に掛けながら、水瀬透和は微笑んだ。 それが、2歳差の幼なじみ・天宮皇との、かつて、恋人未満の関係を続けていた彼との、5年ぶりの再会だった。