私立輝学園アオハル部! 〜顔出しNGでもバズらせろ!〜

大志がまったく取り合ってくれなくて、俺は重いため息を吐いた。


「だったら、オレたちで見つけに行こうぜ」

「…見つけに?…って、まさか……」

「ああ。ゼロ時さんを探し出す」


顔を引きつらせて震える俺に対して、大志はニヤリと悪い顔をして微笑んでいた。



その夜。

時刻は、夜中の11時58分。


俺と大志は、それぞれの部屋のベランダに出ていた。

隣の部屋の大志とは、すぐ顔を見合わせられる距離にいる。


「で…、出るかな。ゼロ時さん」

「出る。絶対に出る。だって、毎週同じ時間に笑い声が聞こえるんだから」


――そのとき。


「ヒヒヒヒヒヒヒ…」


暗闇の中に、かすかな笑い声が聞こえた。


「でっ…!出たああ――」


俺があまりの恐怖で叫ぼうとした瞬間、隣のベランダから飛び移ってきた大志が俺の口をふさいだ。


「シー!静かにっ!」

「だ、だって…」

「とりあえず、笑い声が聞こえるほうに行ってみようぜ!」


大志は目をキラキラさせながら、その隣のベランダへと移った。


「ま…、待てよ…!」


こわいんだから、俺を置いていくな〜…!


ベランダは手すりと手すりの間にわずかな隙間があるくらいで、簡単に隣の部屋に移れる。

端から見たら完全にあやしいが、廊下は警備員が巡回していることもあるらしく、ここから行くしかないんだそう。