裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました。

「今、開けます」
 下のエントランスを通過して、エレベーターを上がって部屋に来るまでは3分は掛かるだろう。
 私は、回帰前の最後の日以来、鈴木さんと会うので緊張していた。

 両親のことを考えたら、彼女が家政婦として働くのを今日断ってしまった方が良い。

 もう、7分くらいは経っている。
 タワーマンションはエレベーターがなかなか来なかったりするから、それが理由だろう。
 私は1年間生活して慣れていたが、今はその数分が恐ろしく長く感じる。

 ピンポーン。
「はい、今、開けまーす」
 私は扉の前までいって、一呼吸してから扉を開けた。