裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました。

「ママ、私が家にいるからエステに行ってきたら?」
 鈴木さんが家の合鍵を持つまで信用されるのは半年後だ。

 私はなんとなく私の誕生日に祝福の言葉さえ言ってくれない母と、一緒にいたくなくなった。
 父とも一緒に生活したくない、母とも一緒にいたくないと言う心境になっている。

「本当に? じゃあ、甘えさせてもらうわ。行ってきます」
 待ってましたとばかりに、母は家を出て行った。
 綺麗になって父に会うのが楽しみなのだろう。

 日本に帰ってきて、父は木嶋グループ傘下の会社の社長に就任した。
 祖父はゆくゆくは父に跡を継がせるつもりなのようだ。