裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました。

 父の仕事が終わるまで、会社で待つという行動をとるのだ。

 父は仕事が忙しく、2人が帰ってきたのは夜の23時だった。
 鈴木さんは誕生日に一人になっている私を哀れに思い、その時間まで一緒にいてくれた。

 母にとって私の誕生日は父との仲を深めるイベントの1つで、私はおまけだ。

 彼女が私自身の誕生を祝ったことが一度でもあっただろうか。

 回帰してきてやっと、私は自分の母の異常さに気づき始めていた。

「アオ、家政婦の鈴木さんが、誕生日なのに和食を作ったのよ。しかも、豆腐を手の上で切っていたの。手を切ってしまうかと思ってドキドキしたわ。あの人で大丈夫なのかしら」