裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました。

 理由は母がフランス文学が大好きだからだ。
 思えばなぜ、住む場所も選ぶ学科も母に気を遣っていたのだろう。

 前回、私は事故的とはいえ母に殺されている。
 あの時だって、母は父に裏切られた恨みばかりだった。
 彼女は私がどのような気持ちになっているのかなんて、少しも考えていないだろう。

 私は心の奥底で母が愛しているのは、父だけだと気がついていたのだ。

 自分は父の気持ちを繋ぎ止める付属物にすぎないと分かっていた。

 語学のクラスは少人数に分けられてる。

 授業が終わるとすぐに、私に最初から話しかける気だっただろう藍子が話しかけてきた。