裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました。

 周りから見て、立場の弱い側の主張は通りやすい。

「秘書は男なのでご安心ください」
 健太郎さんが微笑みながら言う言葉は、私に不安しか与えない。

「アラサーの良い男は既婚かゲイかのどちらかです。健太郎さんがノーマルでも、秘書はあなたをゲイだと期待して近づくかも知れません」

 アラサーの良い男は既婚かゲイだという定説は、日本でも流行したアメリカのドラマでも言っていたはずだ。
 健太郎さんは知らないのだろうか。

 彼は、性別も年齢も関係なく誰もが惹かれそうな魅力的な人だ。
 そして、心配なくらい誠実そうな人だ。