裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました。

 健太郎さんは私が自殺する方法を探していると誤解してしまったようだ。
 いつになく真剣な表情で私を見つめてくる。

「悩みなどありません。今、私にあるのはやる気だけです。この間、電車に飛び降りた人がいたと聞いて、鉄道会社に恨みでもあるのかと思ってただけです」

 私が歯切れ悪く発する言葉に、彼がますます心配そうにしている。

 電車に飛び込む自殺者は、鉄道会社への損害を考えているのだろうか。

 私は恨みがある相手への復讐は理解できるが、関係ない人への迷惑は軽蔑する。

 私は今、私を散々馬鹿にしてきた寛也や藍子への復讐を計画をしている。