裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました。

「宗教の勧誘ではありません。私はあなたが必要な時に現れます。死にたいような時、その気持ちを私にぶつけてください。社長は幸せになれます。私はあなたに幸せになって欲しいのです」

 私はカバンから黒いペンを出して、彼の手の甲に自分の電話番号を書いた。

 彼が本当に死を決意するくらい苦しい時に、私を呼んで欲しかったからだ。
 誰か1人でも友達がいるだけで、生活は上手くいく。

 私はこれまで、ずっとそう思ってやってきた。

「とにかく、マンションまで送るので車に乗ってください。それから油性ペンで人の体に文字を書くのはトラブルの元になると思いますよ」