裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました。

 私は奇跡的に過去に戻ってきたとしたなら、とにかく父と離れたかった。
 近々、成人年齢が18歳になると聞いて期待していたが、まだ早かったようだ。

 不動産屋に大学近くの物件を探して欲しいと駆け込んだが断られた。
 未成年では契約は難しいらしい。

 私はこれからも、1年後には平気で妻子を捨てる父と住まなければならない。
 不動産屋から出てきた時に、見慣れた車が私の前を通った。

 1年後に飛び降りをする40階の「社長」の運転手付きの車だ。
 私は、衝動的にその車を追いかけた。

 私のその姿に気がついてもらえたのか車は止まってくれた。
「何か御用ですか?」