裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました。

「アオ、久しぶりの日本ね」
 目を開けると、絶望顔だったはずの母が笑顔だった。

「私、死んでない⋯⋯」
 思わず私は胸部をさすりながら呟く。
 どうやら、死んでないらしい。

「日本は苦手だと言っていたか、大丈夫か?」
 家政婦と不倫して妻子を捨てたサイテーな父が、涼やかな顔で話しかけてくる。

 彼のこのセリフは私が大学生になり家族で日本に戻ってきた時に言われたセリフだ。

「全然大丈夫だけど」
 私は中学生の時、日本に3ヶ月程戻ってきたことがある。
 その時に今まであったことのないような虐めにあったのだ。