裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました〜元カレはまさかの救世主?〜

「母さん、賠償金とかの話は刑事じゃなく民事なんじゃないのか?」
 父も目から涙をこぼしている。
 父が泣くのを初めてみた。

「そんなの、私、頭悪いから分からないよ⋯⋯」
 母が声を震わせて、顔を覆いながら泣いている。

「俺もこんなこと初めてだからわかんないけど、藍子がやってしまったことの責任は親として取るべきだ。藍子を育てたのは俺たちなんだから」

「ごめんなさい。私がおかしかった。本当にバカだった」

 私は2人の会話を聞いていて、耐えられなくなった。

 私は両親に「勉強をしろ」と言われたことは一度もない。

 両親が私を褒めるときは、私が人に親切にした時だった。