裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました。

「裏切ってないよ。元から私あんたのこと友達だなんて思ってないし。いつも金持ちヅラで人を見下して、本当にウザかった」

 藍子の冷たい言葉に胸が引き裂かれそうになる。
 私のブログに誹謗中傷のコメントが続いていた時も、慰めてくれた優しい友達だと思っていた。

「いたー、鈴木美智子死ねー! この泥棒猫!」

 母が私から離れ、アイスピックを持ち上げたのが見えた。
 私は慌てて後ろから母に抱きつき、彼女を捕獲する。

「あれ、テーブルコーディネーターの木嶋翠じゃん」
 周りの人たちが、スマホのカメラを母に向けているのが見えた。

 母は家でテーブルコーディネートの教室を不定期で開催している。