裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました〜元カレはまさかの救世主?〜

 ここに住んでいると、常に彼が上にいることを感じるからだ。

 インタビューで彼が「お酒が苦手」とこたえれば、彼の過去を調べたファンが飲酒運転で家族を無くしたことをネットに流した。

 同情票のようなものか、彼のビジネスはますます好調。

 理不尽な嫉妬だと自分でもわかっているが、彼を好きになれなかった。

 「健太郎さん」と彼を呼ぶアオちゃんが遠く感じた。

 初対面から軽薄だと思われたのは、石川藍子を連れていたせいだろう。

 髪色も金髪ではなく、甘城のように黒髪だったらよかったかもしれない。

 そう思ったら、藍子を帰らせて美容院で髪を黒く染めていた。