裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました。

「アオさん、お誕生日おめでとうございます」
 宅配業者の男性が、笑顔で言ってくる。
 
 私は回帰前は初対面の業者が私の誕生日を知っていることに、恐怖で凍りついた。

 でも、今は理由が分かっている。

「ありがとうございます。お疲れ様です。そこに荷物を置いてください」

 特大のスーツケース2個分より大きい段ボールは抱えきれない。
 そして回帰前の私はこの中身を見るなり、鈴木さんと相談してそのまま捨てた。

「宅配業者の方とお知り合いなの?」
 舞ちゃんが聞いてくる言葉に私は首を振った。

「祖母が、宛先にメッセージを書いてしまってるんだ」
 私はダンボールの宛先欄を指差した。