裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました。

 私がずっと親に帯同して様々な国を回っていたのは、両親を引き離したくなかったからだ。

 母は自分が中学生の時に家庭教師だった父が初恋で、大学卒業とともに父と結婚している。
 父は母の全てで、父も母を大切にしているように私には見えていた。

 私が21時ごろ帰ると伝えていたから、父は鈴木さんと油断して部屋にいたのだろうか。
 いや、そういう問題ではない。
 この状況は、愛妻家と評判の父が不倫をしているということだ。

「そんなの嘘よ。もう、死んでやる!」
 私は母の恐ろしい言葉に、慌てて部屋に入ろうとした。

 その時、マンション中に警報器が鳴り響いた。