あの日を越えて、二度目の初恋を~最愛の彼との再会愛~

「わかりました。どこへ行けばいいですか?」
「ここのイベント会場なんだけど、場所はすぐにわかるはず」

 プリンターから印刷されたものが出てきて、遠藤さんがそれを私に手渡した。
 
「ルヴォワール、知ってるよね? 高級文具メーカーの」
「え、……はい」
「ほら、今度文房具の特集ページを考えていたからさ。中谷さんが新商品の取材をしたいって言ってたのよ」

 久しぶりに『ルヴォワール』という社名を聞き、一瞬で動揺した私は心臓がドキドキと早鐘を打ち始めた。
 おそらく顔も引きつったと思う。そのあとすぐ元の表情に戻した自分を褒めたいくらいだ。

 大丈夫。私は発表される新商品について取材をすればいいだけ。彼に会うわけじゃない。
 ――あの人は、日本にはいないから。

「新商品の発表と同時に、新社長就任の挨拶もあるそうよ」
「……新社長?」
「先月の取締役会で決まったらしいわ。告知をすることで、会社全体の新たな意気込みをアピールするつもりみたいね」