あの日を越えて、二度目の初恋を~最愛の彼との再会愛~

「ごめん。……撮影があるでしょ? 邪魔しちゃ悪いと思って」
「ひとりで撮ってるんだから、そんなのなんとでもなるのに」

 私に仕事を続けるよう助言していた董子だったが、彼女自身は私と同居するようになってすぐに転職をした。
 会社を辞めたと聞いたのは、彼女が退職届を出して受理されたあと。完全に事後報告だ。

『私だって董子に相談されたかった……』と真剣に伝えたら、彼女はポツリポツリと自分の気持ちを話して聞かせてくれた。
 それは私が想像したネガティブな理由ではなくて、応援したくなるポジティブなものだったため、かなり驚かされた。

 実は彼女は以前から動画配信に興味があり、いずれは配信者としてやっていきたいと考えていたらしい。
 董子とはずっと仲よくしてきたのに、そんな夢があったなんてちっとも知らなかった。
 誰にも言わず、自分の心に留めていたのかもしれないけれど、転職の決断をするのは勇気がいることだ。だからこそ実行に移した彼女を誇りに思うし、尊敬もしている。

 そして、引っ越してきたこのマンションの一室をスタジオとして使い、簡単なエクササイズやヨガ系の動画を撮影し始めた。
 前職のインストラクター経験を活かした内容が人気で、チャンネル登録者数はすでに三十万人を超えている。今では立派な人気配信者だ。