あの日を越えて、二度目の初恋を~最愛の彼との再会愛~

「ちょっと、どうしたの?」

 そばで見守ってくれていた董子が異変に気づき、私の顔を覗き込んだ。
 百聞は一見に如かず。私はスマホの画面を開けたまま、彼女にそれを差し出した。
 躊躇しながら視線をスマホに落とした董子は、彼が送ったメッセージを読み、思い切り顔をしかめて怒りをあらわにした。
 
「なによこれ……」
「彼、別れたいって」
「あまりにも一方的すぎるでしょ。凛音、電話しなよ。今ならつながるかも!」

 董子からアドバイスを受け、あわててアプリの通話ボタンをタップした。だけど、呼び出し音が勝手に切れてしまう。すでにブロックされているのかもしれない。

「ダメだ」

 そう言いつつ、私はアプリを閉じて電話番号からの通話を試みた。

【この電話番号からの通話はお受けできません】

 しかし、無情にも無機質な音声が流れるだけだった。こちらも着信拒否されているみたいだ。
 スマホを耳から離し、心配そうに見つめる董子に向けてふるふると首を横に振る。

「ありえない。瀬良さん、本当にこれで終わりにするつもり? 凛音をなんだと思ってるのよ!」

 怒りを爆発させる董子とは反対に、私はポロポロと涙がこぼれて声が出なくなった。
 彼と付き合っていた日々は、全部幻だったのだろうか。
 私のことを好きだ、愛してると言ってくれて、一緒にいるだけであんなに幸せだったのに……。