「お願いします。彼のことが心配で……」
カウンターに両手をついて訴えていると、床を踏むパンプスの足音がコツコツと近づいてきて私のうしろで止まった。
「ここでなにをされているんですか?」
聞き覚えのある声だった。振り向くとそこには、彼の秘書である飯塚さんがムッとした表情で立っていた。
「あの、私のこと、覚えてますか? 安斉です。少し前に会いましたよね?」
「ええ。……ここは目立つので、向こうで話しましょう」
そうだ、飯塚さんがいた。彼女なら、瀬良さんが今どうしているのか知っているはずだ。
私は誘導されるままに、ロビーに設置されている待合ブースの椅子に腰を下ろした。
「あれ以上騒いだら、外に立っている警備員を呼ばれていましたよ?」
彼女は綺麗な顔をしかめ、迷惑だと言わんばかりにあきれた声を出した。
私としては、騒ぐつもりはなかったのだ。でも、受付の女性を困らせてしまったことに変わりはない。
「すみませんでした。だけど彼の情報を聞きたかっただけなんです。飯塚さんなら知ってますよね? 家に行っても不在だったし、瀬良さんは今どこにいるんですか?」
彼女の冷たい視線が突き刺さる。だけど私は怯まず、彼女の瞳を見返した。
カウンターに両手をついて訴えていると、床を踏むパンプスの足音がコツコツと近づいてきて私のうしろで止まった。
「ここでなにをされているんですか?」
聞き覚えのある声だった。振り向くとそこには、彼の秘書である飯塚さんがムッとした表情で立っていた。
「あの、私のこと、覚えてますか? 安斉です。少し前に会いましたよね?」
「ええ。……ここは目立つので、向こうで話しましょう」
そうだ、飯塚さんがいた。彼女なら、瀬良さんが今どうしているのか知っているはずだ。
私は誘導されるままに、ロビーに設置されている待合ブースの椅子に腰を下ろした。
「あれ以上騒いだら、外に立っている警備員を呼ばれていましたよ?」
彼女は綺麗な顔をしかめ、迷惑だと言わんばかりにあきれた声を出した。
私としては、騒ぐつもりはなかったのだ。でも、受付の女性を困らせてしまったことに変わりはない。
「すみませんでした。だけど彼の情報を聞きたかっただけなんです。飯塚さんなら知ってますよね? 家に行っても不在だったし、瀬良さんは今どこにいるんですか?」
彼女の冷たい視線が突き刺さる。だけど私は怯まず、彼女の瞳を見返した。



