あの日を越えて、二度目の初恋を~最愛の彼との再会愛~

「正直、三年前の事故さえなかったら……とは思う。でもね、結局こういう運命だったんだよ。私たちはもう別々の道を歩いてる。あと戻りはできないよ」

 嫌いになって別れたわけじゃない。
 だけど、彼の言葉に心が引き寄せられる一方で、現実を見据えようとする理性がそれを強く押し返した。
 まるで自分の中で綱引きをしているみたいに心が揺さぶられる。

「優愛は私がひとりで責任を持って育てる。心配しないで」

 視線を下げたまま、彼の顔を見ずに椅子から立ち上がって背を向けた。

「凛音、待って」

 うしろから声が聞こえたけれど、私は振り向かずにそのままカフェを出た。

 あの場にいるのはもう限界だった。一時の感情に支配されて、冷静ではいられなくなりそうで……。
 これでいい。私たちは道を(たが)えたのだ。あと戻りはできない。