あの日を越えて、二度目の初恋を~最愛の彼との再会愛~

「新商品発表会の会場で再会したとき、すごくガッカリしたの。瀬良さんは私の顔を見て平然としていたから」
「ごめん……」

 あのときは記憶がなかったから、大学の後輩に再会して単純に懐かしんでいたのだと、今さら合点がいった。
 飯塚さんがどことなく焦っていたように見えたのも、つじつまが合う。

「なにもなかったみたいに忘れられているなら、それが答えだと思った。瀬良さんにとって、私は取るに足らない存在だったんだ、って」
「心から愛している君を忘れ、さらに傷つけた。本当にすまない」

 彼がつらそうな面持ちで頭を下げる。
 謝らせたいわけじゃなかったけれど、心につっかえていたものが言葉となって口から出てきてしまった。

「結愛ちゃんは……俺の子だよな?」

 問いかけられた瞬間、息をのんだ。逃げるように伏せていた視線をゆっくりと上げ、瀬良さんの瞳を見つめ返しながらコクリとうなずいた。優愛のことで、ごまかしたりウソをついたりしたくなかったのだ。

 ……どうしよう。泣きたくないのに、唇がわなわなと震えて涙が目のふちに溜まってくる。