近くにあった静かなカフェへ移動した私と瀬良さんは、テーブルを挟んで向かい合って座った。
ホットの紅茶を注文したあと、微妙な空気が流れたけれど、彼が話し出すのをゆっくりと待った。
「今さらだけど、凛音に謝りたくて……」
しばし考え込んだ瀬良さんが意を決したように話し始める。昔の話ならもういいのだと、私はすぐに首を横に振った。
「あのときは悲しかったけど、フランスへ行かなくちゃいけなくなったんだから仕方ないよ。三年前のことは、私の中でそんなふうに消化した」
自分の気持ちにはきちんとケリをつけたつもりだ。優愛の父親であるこの人を悪人だとは思いたくないし、恨んでもいない。だからもう、蒸し返さないでほしいのだ。
しかし、あっさりとした口調で話す私の顔を見て、今度は彼が静かに首を横に振った。
「違うんだ。フランスへは行ってない」
「え⁉」
その言葉を聞いて、自然と目を見張った。私が知っている話と食い違っている。
「三年前のことをすべて話すよ」
ホットの紅茶を注文したあと、微妙な空気が流れたけれど、彼が話し出すのをゆっくりと待った。
「今さらだけど、凛音に謝りたくて……」
しばし考え込んだ瀬良さんが意を決したように話し始める。昔の話ならもういいのだと、私はすぐに首を横に振った。
「あのときは悲しかったけど、フランスへ行かなくちゃいけなくなったんだから仕方ないよ。三年前のことは、私の中でそんなふうに消化した」
自分の気持ちにはきちんとケリをつけたつもりだ。優愛の父親であるこの人を悪人だとは思いたくないし、恨んでもいない。だからもう、蒸し返さないでほしいのだ。
しかし、あっさりとした口調で話す私の顔を見て、今度は彼が静かに首を横に振った。
「違うんだ。フランスへは行ってない」
「え⁉」
その言葉を聞いて、自然と目を見張った。私が知っている話と食い違っている。
「三年前のことをすべて話すよ」



