ジュエル★バトル ~わたしが水晶の巫子!?~

 ちなみに、ダイアモンドにも逸話や由来がある。
 ダイアモンドは、ギリシャ語の「adamas(アダマス)
 っていうのが語源なんだって。
 意味は、「征服されない」。
 だから、逆にすべてを「征服できる」って力が、
 「絶対支配」って催眠能力になったんだね。

  あとは、「魅入られし霊の手(ポルター・ガイスト)」。
 ダイアモンドに魅入られた悪霊たちが、暴れたアレね。
 ……呪いのダイアモンドって聞いたことはない?
 有名なのは、ホープダイアモンドっていうブルーダイア。
 持ち主が、次々と悲惨な目にあったんだって。
 
 ダイアモンドは、大昔からとても価値があった。
 みんなを(とりこ)にする、まさに絶対王者。
 だから、盗まれたり、だまして奪ったり……。
 そのマイナスな感情で、呪いや悪霊と縁がある。
 あ、すべてのダイアがそういうワケじゃないよ。
 でも、テルのもってるあのダイアモンドは、まさに呪いのダイアモンドだったのかもしれない。

「楓の能力は、『呪いで馬にすること』だよな。
だから、馬に関係する石なのかもしれない」
「馬……」

 タイガーズアイとか、ホークスアイとか、クリソベリル・キャッツアイとか……。
 それぞれ、虎、鷹、猫にかかわる石だよね。
 でも、馬じゃないなぁ。

「色から考えるのもアリかもな。緑色。結界が緑だったろ?」
「うーん、緑かぁ」
 
 楓の推しの、緑くんの色。
 なんだか、つい最近まで楓と推しの話をしてたのに……。
 と、しんみりしてしまう。

「緑なら、エメラルド、ヒスイ、あとは……。
ペリドットとか、トルマリンもあやしいな」

 イリスがぶつぶつとつぶやく。そこらへんが、メジャーな緑の石だよね。
 でも、何か、忘れているような……。
 馬……、緑の石……。

「それにしても、楓のヤツいやにツイてるな」

 イリスがいらただしげに腕組をした。

「え? そうなの?」
「ああ。
さっきから、生徒の妨害をことごとくかわしてる。
最初のヤツは、砂を握りしめて、楓にむかって投げたけど、逆風で自分の目にかかった。
次のヤツは、外野が石を投げたけど、楓にはあたらず、逆に走ってるヤツにあたった」

 すごい。イリスってば、わたしと会話しつつ、外のことも見てたんだ。
 イリスの不思議な虹色の瞳が、キラキラと光る。
 その真剣なまなざしがカッコよくて、思わずみとれそうになった。