ジュエル★バトル ~わたしが水晶の巫子!?~

「四月の誕生石は、ダイアモンド。常識だろう」

 ふんっと腕組をして、バカにしたような目でテルを見る。
 常識だろう、って言ってカッコつけてるけど、
 ダイアモンドの他に、モルガナイトも四月の誕生石だから。
 忘れないであげて~。

「オマエ……! また、悪さをしに出てきたのか?」

 テルがわたしを守るように、ダイアモンドの前に立ちふさがる。

「いや……今回のことで、礼を言おうと思ってな」

 ダイアモンドは、わたしにたちに向かい、深々と礼をした。さらりと流れる銀の髪が美しい。

「みなのおかげでわれは呪いから解き放たれた。感謝する」
「えっ、あ、その。いえいえ。
どういたしまして……?」

 見た目が王さまの美形に頭を下げられて、わたしは思わずそうかえした。
 すると、ばさっと長い髪をかきあげながら、ダイアモンドは頭を上げて……。

「っはー、このわれが庶民に頭を下げるとはな」

 しょ、庶民⁉

「うーん、この部屋、絵のひとつでも飾らんのか? 
家具も貧相(ひんそう)すぎる……。
金細工もないのか? 本当に、フツーの(たみ)なんだな」

 めっちゃ失礼! なにこの王さま目線! いや、王さまなの⁉
 でも、テルや他の生徒たちを操ってた時と、確かに雰囲気が違う。

「おい、調子のってんじゃねーぞ」とテル。
「ホントに浄化されたのか? 
もう一発モリオンくらわせてやろうか?」とイリス。

 ひいい、一気に空気がサツバツとしたものに!
 テルもイリスも薄く笑ってるのがコワイ。

「おい、娘。
オマエ、この生意気な水晶のことは気にならんのか?」

 やだ、この王さまってば、マイペース! 
 テルとイリスの殺気なんてものともせず、わたしに話しかけてきた。

「え? 気になるって……」

 どういうことだろ? とハテナを浮かべると、
 ダイアモンドは大げさにため息をついた。

「はあ……。
コイツもわれと同じ、ツクモにつくられた『誕生石シリーズ』だとは思わんのか? 
怪しまずに、ほいほいコイツの意見だけ聞いていていいのか?」
「なっ。ダイアモンド、失礼すぎ! 
さっきは頭下げてたくせに」
「それはそれ。
われは王だからな。すべての可能性を考えるべきだと常々思っているぞ」

 そこで、わたしはイリスについて何も知らないってことに気づいた。