ジュエル★バトル ~わたしが水晶の巫子!?~

 ふわふわと、わたしは白い世界に浮かんでいた。
 どこまでも続く、やさしい光。
 ああ、これ、夢だ。わたし、今、夢をみてるんだ。
 どこかぼんやりする頭で考える。

「楽しそうだね、サチ」

 どこか懐かしい、男の人の甘い声がした。
 なぜだろう、初めて聞くはずの声なのに、わたしはこの声を知っている。
 聞くだけで、きゅうって胸が切なくなる声。

「ハジメさん」

 あれ? わたしの口が勝手に動いて声を出した。
 不思議な感覚。でも、嫌じゃない。
 「ハジメさん」を呼ぶのは、絶対に嫌ではない。
 わたしの口は、勝手に動き続ける。

 「ふふふ、いいこと教えてあげる。
 ハジメさんは、漢字で書くと、数字の『一』、でしょ?
 つらいっていう漢字の『辛』に、『一』をくわえると……、
 『幸』って字になるの。
 えへへ、わたしの名前!
 わたし、ハジメさんといるだけで、幸せ。
 つらいことがあっても、吹き飛んじゃうわ」

 胸がはずむ。
 楽しくて、うれしくて、……いとおしくて。
 ハジメさんは、なんて言ってくれるだろう?
 聞きたい。
 けど、だんだんと白の世界が薄れていって……。