ジュエル★バトル ~わたしが水晶の巫子!?~

 漆黒のドレス。
 黒いレースとリボンがふんだんに使われ、ドレスのすそがふわりとふくらんでいる。
 何重にもレース生地が重ねてある、黒いパニエが美しい。
 黒いレースのタイツに、黒いリボンのついたブーツ。
 テルの姿も変わっていた。
 黒いピッタリとしたパンツスーツ。
 わたしとおそろいで、黒いブラウスにはレースの蝶ネクタイをつけている。

〈モード:黒水晶(モリオン)! 
(やく)よけ、魔よけ、悪霊退散のパワーをくらえ!〉

 頭の中で、イリスの声がした。
 そうだ、モリオン。
 イリスの、モードチェンジの中のひとつ。
 最強の、悪霊よけの水晶。

「テル、いくよ!」
「ああ!」

 ふたりで片方ずつの手を突き出す。
 黒い霧がぶわっと手から立ち上り、徐々に形をなしていくと、黒水晶の剣があらわれた。
 暗闇にあるのは、おそれだけじゃない。
 だれもが望む、安らぎがある。
 温かな黒。夜の色。
 ぐっとテルに肩を抱き寄せられる。
 そのまま、わたしとテルはふたりで剣を持ち、同時に叫んだ。

「モリオンよ、すべてを浄化せよ!」

 黒い霧が、夜空のように結界内へ広がっていく。
 どうか、この悪霊たちにも、安らぎを。
 わたしの願いとともに、竜巻が静まっていく。

「あああぁぁぁっ!」

 ダイアモンドの叫びとともに、結界がばちんっとはじけた音がした。