ジュエル★バトル ~わたしが水晶の巫子!?~

「きゃあっ!」

 何⁉ 後ろから……っ!
 だれかが、わたしの両わきの下から手を入れ、
 ぐっと力を入れて、わたしの両手をしめあげた。
 両手の自由をうばわれながらも、
 わたしは必死でからだをよじって後ろの人物を見る。

「環くん⁉」

 そっか、ステージの上には環くんもいたんだ!
 ダイアモンドに操られている環くんの顔は、
 人形のようにぴくりとも動かない。
 その間に、氷の盾はすっぱりと切断されてしまった。

「ふふ、よくやった、環」

 ダイアモンドは氷の盾をのりこえ、
 自由をうばわれたわたしのもとにやってくる。

卑怯者(ひきょうもの)! 
さっき、一対一の勝負だって、言ったじゃない!」
「くくく、そうだったか?」

 わたしの言葉を軽くながし、剣をぶんっとふるうダイアモンド。
 ギュンギュンとうなる剣が、近づいてくる。

「ふむ、力加減がわからんなぁ。
よし、このままふたり、仲良く一緒に切ってやろう!」

 無邪気に笑うダイアモンドに、ゾッとする。
 このままだと、ふたりして輪切りになっちゃう!
 その時、わたしを拘束している環くんの手が、ふるふると震えだした。

「それ……、は、ダメ……だ。
絶対、美月さんを……、傷、つけない……」

 背後から、苦しそうな環くんの声。
 ダイアモンドの目が丸くなる。

「まさか。われの術、絶対支配はカンペキなはず……!」
「うう、う。逃げて、美月……さん!」

 しめつけていた手が抜かれ、自由になる。

「環くん⁉」
「逃げて! 美月さん! ……あああ!」

 がくんっと環くんはひざをつき、頭を抱えこんでしまった。

「このっ、王に逆らうとは、なんたる無礼! 
このまま切り捨ててくれる!」

 今まで余裕だった、ダイアモンドの顔が怒りに染まった。
 そのまま、剣を環くんにむかって、振り上げられる。

「やめてーっ!」

 わたしは両手を広げ、環くんの前に立ちはだかった。
 剣が、わたしめがけて振り下ろされ……、
 わたしは、あまりのおそろしさに、ぎゅっと目をとじる。
 でも、痛みはやってこなかった。
 こわごわ、目を開ける。
 剣は、ぴた、とわたしの鼻先でとまっていた。