空を知らない君に贈る唄


「でも……今はね。諦めなくてよかったって、本気で思える。

今まで頑張ってきたのは、全部今⽇のためだったんだって思えるよ」

その⾔葉を聞いた澄華の胸に、⼩さな熱が灯った。

胸の奥がじんわりと温かくなって、⽬頭が熱くなる。

(……怜奈も、いろんな覚悟のうえでここに来てるんだ)

澄華はふっと微笑む。

その笑顔は、⾵に揺れる草のようにやわらかく、確かなものだった。

「……うん、私も。」

その声は、地上の空へそっと溶けていった。

⻘空の下で、希望と決意が静かに重なり合う――

そんな⼀瞬だった。

澄華と怜奈が、互いの⽬を⾒合わせて笑いあった――その次の瞬間だった。