空を知らない君に贈る唄


――怖い。

――でも、⾏きたい。

澄華は⼩さく頷く。

陽⽃もそれに応えるように、強く頷き返した。

⼆⼈で、⽬の前の扉に向き直る。

⻑年閉ざされてきた、地上への境界。

厚く無機質で、冷たい⾦属の扉が、彼らの前に⽴ちはだかっている。

澄華は思わず、きゅっとネックレスを握りしめた。

(……⼤丈夫)

誰に⾔うでもなく、⼼の中でそう呟く。

そして――

扉が、ゆっくりと開いた。