空を知らない君に贈る唄


背中はいつも通り、ぶっきらぼうで、迷いのない⾜取りだった。

残された澄華と陽⽃は、⼀瞬ぽかんとしたまま⽴ち尽くす。

やがて顔を⾒合わせ、同時に凛の背中へ向かって声を張り上げた。

「「はい!!!」」

⼆⼈の声は、ざわめく広場の中でもはっきりと響いた。

凛は振り返らなかったが、その背中がほんのわずかに緩んだように

⾒えたのは、気のせいだろうか。