……⼆⼈の会話に、凛が表情を曇らせたことにも気づかず。
「お前ら、⾃分たちばっか好感度上げやがってよぉ……!」
そんな冗談めいた声とともに、後ろから軽い⾜取りで駆け寄ってきたの
は、髪を後ろで⼀つに結った男性だった。
⼈懐っこそうな笑顔を浮かべ、肩をすくめるようにして⾔う。
「俺は6班班⻑の時川誠司。桜⽥と同じで、凛の同期。
俺も差をつけられちゃった組だけど。
澄華ちゃんと陽⽃くんだっけ? よろしくね。」
軟らかく砕けた⼝調に、場の空気が⼀気に和らぐ。
陽⽃は相⼿が男性だと分かるや否や、待ってましたと⾔わんばかりに
⼀歩前へ出て、元気よく頭を下げた。



