空を知らない君に贈る唄


階段を駆け上がる⾜⾳と、⼼の⾼鳴りが、澄華の背中を押す。

そして澄華は、まさに地上への第⼀歩を踏み出そうとしていた。

⼀階に到着すると、すでに準備を終えた陽⽃と凛が⽴っていた。

⼆⼈は澄華が来る直前まで、何かを話していたようで、会話の余韻が

微かに空気に残っていた。

しかし、澄華が姿を現すや否や、その会話はぴたりと⽌まった。

微妙に張りつめた静けさが⼀瞬漂う。

澄華は⾼揚感で胸がいっぱいになり、今にも⾶び上がってしまいそうな

衝動を必死に押さえつけた。