空を知らない君に贈る唄


「……?」

澄華はきょとんとした顔で、⾸を傾げた。

「どうしたの陽⽃.....」

その⼀⾔が、致命傷だった。

陽⽃は、ゆっくりと顔を上げる。

澄華を⾒る⽬は、もはや仲間を⾒るそれではない。

「……」

「……」

「……あ゙ーっ!!もう!!

⼆⼈ともなんなんだよぉぉぉぉ!!!」

「家事能⼒無いにもほどがあるだろぉぉぉぉぉ!!!!!」

再び⼤絶叫。

床に両⼿と膝をついたまま、魂が抜けかけた声を響かせる。

キッチンの端では。

凛が、明らかにドン引いた⽬でその光景を眺めていた。

(……なんなんだ、こいつら。)

そして澄華は。

「……え?」

と、⼩さく呟くだけだった。

「もぉー!澄華も、あっち座ってて!」

陽⽃は半ば強引に⼆⼈の肩をぐいぐい押し、キッチンの外へ

追い出した。

「危ねぇし、邪魔だし!

朝飯は俺が作るから、⼆⼈とも何もしないでください!!」

「……」

「……」

有無を⾔わせぬ勢いに、澄華と凛はそのままソファへ押し戻される。

キッチンでは、陽⽃が⼀⼈で忙しなく動き回りながら、

「ったくもう……

なんでこの班、戦闘⼒全振りで⽣活⼒ゼロなんだよ……」

と、ぶつぶつ⽂句を⾔っていた。