空を知らない君に贈る唄


(……どういう状況……?)

昨夜涙を流していた⼈と同⼀⼈物とは思えない。

そのとき。

凛が、ようやく澄華に気づいた。


澄華はその場で⽴ち尽くす。

⼀瞬だけ、視線が合う。

(……あ。)

胸が、きゅっと縮む。 ――昨夜のことが、脳裏をよぎる。

だが、凛は何事もなかったかのように視線を逸らし、咳払いを⼀つした。