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次の瞬間、ハッと⽬を覚ました澄華。
⽬を開けて⼀番最初に視界に映ったのはどこか⾒覚えのある天井と、
その天井に向かって伸ばされた⾃分の右⼿だった。
ぼやけていた輪郭は、瞬きを繰り返す度、徐々にはっきりとしていく。
勢いよく⾝体を起こした瞬間、胸の奥で――ドクン、と⼤きく⼼臓が
跳ねた。
「っ……!」
信じられないほどの速さで打ち続ける⿎動。
澄華は反射的に胸元を押さえ、荒くなりかけた呼吸を必死に整えようとする。
何度も、深く、深く息を吸っては吐いた。
やがて、視界がぐらつく感覚が少しずつ引いていき、ようやく周囲を
⾒渡す余裕が⽣まれた。



