空を知らない君に贈る唄


だが、構わない。

「時川隊⻑こそ……!」

声を張り上げる。

「無茶をしているってことに、気づいてください!!!」

必死な叫び。

それでも、⾔葉は、はっきりと届く。

「お願いします!!!!」

⼀瞬、喉が詰まる。

それでも、逃げない。

「⾃分を……捨てないでください!!!!」

沈黙が、落ちた。

⾵の⾳と、遠くで異喰が地⾯を踏み鳴らす⾳だけがやけに⼤きく響く。

時川は呆然とした表情で澄華を⾒つめていた。