空を知らない君に贈る唄


(このまま……何もできないままで?)

⽬の前で仲間が死んだ。

助けられたはずの命が、⽬の前で消えた。

それなのに、⾃分は――何もできなかった。

怖くて動けなかった。

⾃分が⽣きていることに、安堵してしまった。

――それで、いいの?

答えは、考えるまでもなかった。

澄華は、カーゴパンツのポケットに⼿を伸ばした。

指先が、磁極砲の冷たい感触を捉える。

磁極砲を取り出し、もう⽚⽅の⼿で跳躍装置のレバーに触れる。

指が、ほんの少し震えた。

――それでも。

「……⾏かなきゃ」

誰に聞かせるでもなく、そう⾔って。