空を知らない君に贈る唄


――まるで、最初から“狙い”は済んだと⾔わんばかりに。

澄華はその⼀部始終を、瞬きひとつできずにただ呆然と⾒つめていた。

理解が追いつかない。

感情も追いつかない。

⽿鳴りだけが、頭の中で、うるさく響いていた。

――助かった、はずなのに。

胸の奥には、それを遥かに上回る、

取り 返しのつかない喪失だけが、重く、沈んでいた。

「ゔあ゙あああああっっっ!!!!」

⻯也の叫びが、地⾯を震わせた。

助け起こされることもなく、彼はその場に転がったまま、

両⼿で頭を抱え、喉が裂けるほどの絶叫を空に叩きつけていた。

理性も、誇りも、積み上げてきたものすべてが、その叫びの中で

崩れ落ちていく。