空を知らない君に贈る唄


巨⼤な⾝体がわずかに揺れ、異喰の動きが、⼀瞬、⽌まった。

その光景を、澄華はただ、呆然と⾒つめていた。

――⻯也は、確かに、やり遂げた。

怒りと悲しみと、仲間を失った想いをすべて込めて。

その⼀撃は確かに、異喰の命を貫いていた。

⻯也は、

「……はは」

と、喉の奥で⾳が擦れるような、乾いた笑みを零した。

勝利の実感は、そこにはなかった。

ただ、張り詰めていた何かが、無理やりほどけただけのような笑い。

⻯也はすぐに視線を逸らすと、

磁極砲を構え、近くに⽴つ⼀本の⽊へと照準を合わせた。

――バンッ。

乾いた発砲⾳。

磁着ポインターが樹⽪に深く⾷い込み、微かに⽊が揺れる。

次の瞬間、⻯也はサックに親指で触れた。