約束を超えた先で、君を待つ。

――そんな衝撃的な出会いから二年。わたしが最後にあんな風に笑ったのは、いつだっただろう。……もう、それすらもわからないや。

あの日を思い出しながら窓の外の飛行機雲をもう一度見ると、もう端の方から消えかかってしまっていた。

「――あの日からなんだよなあ、この不幸体質も、月音と仲良くなったのも!」

陽太くんの声に顔を向けると、ぱっちりとした二重の丸い目がなんだか嬉しそうで眉をひそめる。

「わたしのことはともかく、いつも思うけどその不幸体質ってのはなんなの?」

「んー、そのままの意味。たとえば……事故りやすいだろ? ケガしやすいだろ? あと……ほら、なんかよくないことが起こりやすい」

「……なんかよくないことって……ふわっとしすぎじゃない?」

「んなこと言われてもそうなんだからしかたねぇだろ」

「……ソウデスカ」

指を折り一つずつ呟く陽太くんは、わたしの病室に着くと当たり前のように一緒に中に入ってくる。

「検査は何時からなの?」

「明日! だから今日は一日暇なんだよ」

「……なるべく早く帰ってね」

「いいじゃん。どうせ月音も俺以外友達いねえだろ?」

「……うるさい黙って早く出てって」

「……ゴメンナサイ。調子乗りました許して」

「……はぁ」

本当、デリカシーのかけらもないんだから。

わたしは一人部屋で、病室自体も廊下の端だからほとんど人が寄りつかない。入院生活も長いから人付き合いも苦手。

だから、陽太くんの言う"友達がいない"は悔しいけれど本当で、普段は看護師さんやお医者さんと少し話すくらいで、こんなに一度にしゃべることもない。