約束を超えた先で、君を待つ。

陽太くんはその後すぐに呼ばれて検査に行き、夕方には結果が出て退院していった。

「やっぱ俺不死身だったわ! 検査結果、何の問題もなし!」

「良かったね。あとはもう戻ってこないように気を付けなよ」

退院前にわざわざわたしの病室まで来た陽太くんに釘を刺すと、

「ほんとな! でも入院しなくても月音には会いに来てやるからな!」

「いりません! お願いだから来ないでよ!」

「本当は俺がいないと寂しいくせに」

「そんなわけないでしょ!? もう早く帰りな!」

「はいはい。じゃあ月音。またな!」

「……ばいばい」

"またな"、なんて。退院する患者が言うべきセリフではない。もうここで会わないほうがいいんだから。

陽太くんを見送ってから、窓の外を眺める。

"俺がいないと寂しいくせに"

「……バカ。本当、バカ。静かになってせいせいするわ」

そんなことを呟くことしかできないわたしが、多分一番バカだ。