怪異ハンター

膝の上に大きな事典を置いて指先で触れる。
「今日出会った怪異はなに?」
拓が静かな声でそう言うと辞典はひとりでにパラパラとページがめくられていく。
そしてその辞典からも微かな怪異の匂いがしている。
怪異にまつわる物や本を集めることで、自然と人に害のない怪異たちがこの家に集まってきているのだ。
本があるページでめくるのを止めたけれど、両方のページは真っ白でなにも書かれていない。
拓がそのページの右上から順番に指を這わせていくと、歪んだ、いびつな形の文字がどんどんと浮き上がってくる。