怪異ハンター

拓也が二人組みからできるだけ視線をそらして言う。
「うん。そうだね」
本来なら二人も学校へ行っていなければならない時間帯だ。
どう見ても中学生くらいに見えるから、ずっとここにいたら通報されてしまうかもしれない。
そう懸念して立ち上がろうとしたときだった。
「ほんと、飯島のヤツ性格悪いよね。今度は同じ吹奏楽部の子が泣かされたって聞いたよ」
憤った声が聞こえてきて二人は立ち上がるタイミングを失ってしまった。
なんとなくその場に留まり、聞き耳を立ててしまう。
人の悪口を盗み聞くなんて悪いことだとわかっているのだけれど、今立ち上がれば妙な雰囲気になってしまいそうだった。