拓はそう言い捨てると汚れた運動靴を新田さんに投げ返したのだった。
☆☆☆
新田さんが運動靴を握りしめて逃げ帰ったあと、ふたりは『不幸自販機』の前に立った。
「今回の怪異の原因はこれだったな」
「うん。そうだね」
拓が大きく息を吸い込んで両手を前に突き出し、指先でひし形を作る。
「心・狂」
腹の底から出した声に自販機がフルフルと震える。
硬いはずのそれが体をぐにゃぐにゃとめげて苦しげな機械音を撒き散らした。
すぐに輝が同じポーズを取り、そして「心・止」と、静かな声で言った。
その瞬間自動販売機の動きが止まった。
ウーウーとうなり声をあげていたモータ音も徐々に小さくなっていく。
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新田さんが運動靴を握りしめて逃げ帰ったあと、ふたりは『不幸自販機』の前に立った。
「今回の怪異の原因はこれだったな」
「うん。そうだね」
拓が大きく息を吸い込んで両手を前に突き出し、指先でひし形を作る。
「心・狂」
腹の底から出した声に自販機がフルフルと震える。
硬いはずのそれが体をぐにゃぐにゃとめげて苦しげな機械音を撒き散らした。
すぐに輝が同じポーズを取り、そして「心・止」と、静かな声で言った。
その瞬間自動販売機の動きが止まった。
ウーウーとうなり声をあげていたモータ音も徐々に小さくなっていく。



